求人件数がリーマンショック後、右肩上がりを続けている転職サイト。今回は転職活動に使える転職サイトの賢い使い方から、転職サイトを利用するメリット・デメリット(注意点)をまとめてみた。

転職サイトとは?

年間の転職者(転職入職者)のうちの、約30%が使用している転職サイト。(因みに約25割がハローワーク、約25%が縁故)今では転職活動に欠かせない転職手法の1つになっている。基本は大手の民間人材会社が転職サイトなるものを起ち上げ、日夜そこの営業が企業に対して求人掲載の営業を行っている。転職サイトの利用料は転職者側は無料で、広告を出稿する企業側は20~180万近くの広告費用を支払う事により転職サイトは運営されている。
元々は新聞や情報誌に求人広告を掲載するのが企業の採用活動において当たり前であったが、2000年にインターネットの到来と共に求人情報も紙面からネットへ移行し、現在では転職サイトでの転職活動が一般化された。

▲1900年にロンドン新聞に掲載された世界最古の求人広告【アーネスト・シャクルトン/探検隊員の募集】 求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の続く日々。絶えざる危険。生還の保証なし。ただし、成功の暁には名誉と称讃を得る。

転職サイトを利用する一番のメリットは、直接届くオファー(スカウトメール)

転職サイトに自分の職務経歴書や希望職種を登録しておくと、その情報を企業の人事が閲覧し直接オファーが届く。求職者から見ると現在の転職市場は有効求人倍率が高く転職がしやすい。一方で人事から見ると自社にマッチする求職者に出会うのは至難の業となっている状況である。そんな中、スカウトメールの活用術が人事の中で話題になっているのはご存知だろうか?

彼女は、株式会社ネットマーケティング人事責任者の宇田川奈津紀さん。一度相手の心をつかんだら離さない為、別名「メスライオン」の異名で親しまれている。2015年に入社した宇田川さんはスカウトメールを積極的に使用し4ヶ月で20名の採用を成し遂げた、今人事業界で注目を集めている一人。(※ヘットハンター・メスライオン流の口説き方はこちら)彼女の影響もあり、ここ1、2年の転職サイトでのスカウトメールは各社の主力の一貫となっている。

どんなオファー(スカウトメール)が届くのか?

「書類選考無し」「一次面接確約」「交通費補助」「年収最低保証」などオファーの中には特別待遇の内容のものが非常に多いのが特徴的。このスカウトメールを利用する事によって、自分が知らなかった企業に出会えたり、探す手間が省けたり、何より自分に興味を持ってくれているのが嬉しい。ここ数年は有効求人倍率も右肩上の為、人事もスカウトメールの作成にかなり注力しているのが現状。大量採用、難易度が高い職種の募集を掛けている企業は、1名1名の職務経歴書を読み、1通1通丁寧にスカウトメールを作成している。中には1日に5時間近くスカウトメールの作成・送信に注力している人事もいる程。因みに、過去に私が担当した企業へ入社した人の転職経路は約2、3割はスカウトメールからの入社。

スカウト受信数12倍!転職サイトの履歴書&職務経歴書は記入必須!

転職サイトでは、企業人事が「地域」「年齢」「経験職種」「希望職種」「希望年収」…など、求職者が転職サイトに登録する際に入力した情報を元に、人事は様々な条件で求職者を検索する事が出来る。人事が見る検索画面は下記のようなイメージになっており、簡単な情報を入力し求職者の一覧が表示され、その中から興味のある求職者をクリックすると詳細が確認できる流れとなっている。因みに、マイナビ転職では履歴書を記載すると、スカウトの受信数が12倍にもなるデータがある程。人事も自社にマッチする求職者を探すのに必死になっている為、是非とも転職活動に上手く取り入れたい手法。

▲人事が見ているスカウト検索画面

オファー(スカウトメール)を多く受け取る為の方法

こまめに転職サイトにアクセスする

人事が求職者を探し出す際の、一覧画面の求職者の表示順位はログイン日が浅い人から順になっている。その為、人事の目に留まるには毎日ログインするのが一番手っ取り早い。人事からするとログイン日が浅い人=アクティブに転職活動をしている人。その為、時間を掛けて作成したスカウトメールを開封して貰う確率が高いと判断される。転職サイトによっては、ログイン日の検索項目がプルダウンで選択可能で「1日以内」「1週間以内」「1ヶ月以内」となっているところが多く、最低でも1週間に1回はログインする事をオススメする。

高すぎる希望年収は人事を遠ざける

あまりにも高すぎる希望年収を記載している求職者には、なかなかスカウトメールが届きにくい傾向にある。スカウトメールの獲得が多いのは希望年収額が500万以下だろう。中には1,000万希望の求職者も目にした事があるが、殆どスカウトメールを受け取ってはいなかった。年収は未経験者募集なのに即戦力になりそうな経験者や、他社からも内定が出ていて魅力的な求職者は年収がアップする可能性があったり、初年度の年収は低くともその後の年収の上がり幅やボーナスが大きい企業もあるので、最初は門戸を広げ多くの企業との接点を持つ事をオススメする。

転職サイト活用には、その他にもこんなメリットが

写真が多く、企業の雰囲気が分かりやすい

人材紹介やハローワークで入手できる求人票は、募集職種の最低限の情報が記載されているものも多い。勿論、オススメされた求人や、気になる求人はキャリアアドバイザーに確認すれば社風を教えてもらえる。ただ、やはり時間に限りがあるので全ての求人とは行かないのが難点。その点、転職サイトの求人情報には写真や実際に入社した社員の声などがまとめられており、求人票から企業の雰囲気が分かりやすい。

▼求人広告の正しい見極め方は下記から

転職フェア、転職イベント、合同説明会の情報が入手できる

DODA、マイナビ転職、リクナビネクスト、はたらいく、@type、女の転職、Re就活などで年に数回開催されているフェア情報が入手可能。1日で多くの企業に直接出会う事が出来るのは早期内定に繋がる。転職フェア記事は下記から。

年収査定、合格診断、適職診断、履歴書添削など無料ツールが利用できる

転職サイトは無料診断ツールが非常に充実しているので、利用する事を是非オススメする。遊び心あふれるものも多く、楽しみながら参考にできる。

新鮮な情報が瞬時に確認可能

転職サイトは毎週1、2回の頻度で新規企業が掲載される。中にはまだ世の中に出回っていない求人も掲載されており、自分にマッチした求人に出会えるチャンス。また、急な離職で即採用したい企業や、人気企業で応募が殺到する求人は掲載オープンから1週間程でクローズしてしまう場合もある。各転職サイトの更新日は必ずチェックする癖をつけよう。

・DODA ▶ 月・木曜日
・マイナビ転職 ▶ 火・金曜日
・リクナビNEXT ▶ 水・金曜日
・EN転職 ▶ 月・木曜日
・@type ▶ 火・金曜日
・女の転職@type ▶ 火・金曜日
・ハタライク ▶ 月・木曜日
・トラバーユ ▶ 月・木曜日
・日経キャリアNET ▶ 金曜日
・イーキャリア ▶ 月~土曜日

転職サイト活用時のデメリット・注意点

求人数が多く、探し疲れ

リーマンショック以降、転職サイトの求人数は右肩上がり。その為、なんとなく営業職…といって、検索していると膨大な量の求人が出てくる。地方で仕事探しをしている場合はまだしも、東京・大阪辺りで仕事を探している人は探し疲れしてしまう。その為、是非大切にして欲しいのは転職軸を明確に持つこと。転職して具体的に何を手に入れたいのかを事前に明確にする事によって、転職サイトでの求人探しがグッと楽になる。転職軸の探し方は下記を参考に。

人材紹介の求職者と常に比較をされている意識

転職サイトを利用している企業の中には、人材紹介も同時に利用し募集を行っている企業が非常に多い。その時に、よく人事から耳にする内容は「人材紹介経由の転職者は質が高いが、転職サイト経由の転職者は質が低い」という内容。具体的にどういう事が聞いてみると、転職サイト経由の求職者の方が企業理解が無い、志望動機があやふや、転職軸が固まっていない、業界理解が甘い…などの声が多い。とは言え、人材紹介を利用している人の方が事前にキャリアアドバイザーから沢山の動機づけ(企業の魅力紹介)をされているので、そこに差が出やすいのである。転職サイトの情報が企業の情報の全てと認識するのではなく、企業HPや他の転職サイトに掲載されている情報をくまなくチェックする必要がある。

企業へのレスポンス力

人材紹介と異る点として、企業への日程調整は全て自分で行わなければならない。転職サイトから企業へ応募すると、約1週間以内(最近だと早く1~3日)で書類選考の合否連絡がある。合格の場合、企業から面接日の候補を返信するよう連絡がある。ここでは下記の事に是非注意して欲しい。

■企業への連絡スピード…書類選考が早い企業ほど、スピード感が求められる企業の可能性が高い。その為、メールを受け取ったら即日返信するように心がけよう。人事だけで書類選考を進められる企業も有れば、採用部署の部長に掛け合ってOKがでないと書類選考が行えない企業もある。早く連絡をくれる企業には感謝。

■合格の場合の日程候補日を最低3つは記載…書類選考が通過すると、日程調整を行わなければならない。求職者の中には、1候補しか連絡をしない人も少なくない。先方も業務の忙しい合間の選考なので、最低3日程候補以上投げるのがビジネスマナー。